「クラブの重心を感じる」とは何か|3D Swing Mentorを2年8か月、毎回振っています

本記事にはプロモーションを含みます。
3D Swing Menter。シャフトが湾曲し、先端に錘が取り付けられている

自宅で素振りをするとき、まずこれを振ります。2023年12月に買って、2年8か月。

手持ちの練習器具20点を棚卸ししたとき、「毎回使っている」と書けたのは4点だけでした。そのうちの1つです。

その棚卸しは自宅6畳でゴルフ練習はどこまでできるかでやりました。何が残り、何を持て余したかを一覧にしています。

ただ、買ったときに期待していた役割とは、少し違うところに落ち着きました。

目次

ゴルフクラブは、まっすぐではない

話の出発点は、クラブの構造です。

ゴルフクラブのヘッドは、シャフトの延長線上にありません。少し横にずれた位置に重心があります。これを偏重心と呼びます。

だからクラブは、振ると勝手にフェースが開こうとしたり、閉じようとしたりします。放っておいても起きる動きです。

このフェースの向きこそが、私が13年間見落としていた要素でした。その話はスライスの正体に書いています。

上手い人は、これを子どもの頃から無意識に扱っています。だから指導の場でわざわざ言葉にされません。一方でアマチュアの多くは、そういう性質があること自体を知らないまま振っています。私もそうでした。

3D Swing Mentor は、この偏重心を出発点にした器具です。

やっていることは、偏重心の増幅

3D Swing Mentor。黒いグリップから伸びたシャフトが緩やかに湾曲し、先端に錘が付いている
グリップの先が湾曲していて、その先に錘が付いています。この形が肝です。

公式は、クラブが持つ偏重心の特性を 20%強に増幅 したと説明しています。ふつうのクラブでは気づけない量の変化を、意図的に大きくして分かるようにした、ということです。

総重量は670g。ステンレス製です。ドライバーが300g前後であることを考えると、倍以上あります。

2箇所の曲がりが、それぞれ別の仕事をしている

写真では分かりにくいのですが、この器具は曲がりが2つあります。それぞれ役割が違います。

曲がり再現しているもの
第一の曲がり切り返しのときにクラブが描く「ルーピング」
第二の曲がりダウンスイングでの進行エネルギーの転換

直線的に動かない形にしてあるので、振ったときのエネルギーが逃げにくい、というのが設計の考え方です。

実際に振ると、グリップを握った手のひらの中で、圧力が動きます。重心がどこにあるのかを、握りの圧の変化で追える。これが「重心を感じる」ということだと思います。

基本の使い方は、ゆっくりした連続素振りです。速く振る必要はありません。

2年8か月の答え合わせ:ウォーミングアップの道具になった

買ったときは、スイングそのものが変わる器具のつもりでいました。

2年8か月使った実感は、それとは違います。定着したのは、振る前に感覚を整える役割です。

何ヤード伸びた、という話はできません。数字で示せる変化を私は持っていません。

ただ、これを振らずにいきなりクラブを持つと、最初の何球かが雑になります。逆に数回振ってから握ると、クラブが軽く感じられて、ヘッドの位置が分かる状態で始められる。

面白いのは、この使い方がメーカー側にもちゃんと書かれていたことです。

公式サイトに載っている推薦文の1つ——日本体育協会公認アスレティックトレーナーの原友弘氏——に、「感覚のウォーミングアップとして」使ってみてほしい、という趣旨の一節があります。

買う前には目に入らなかった一文が、2年経ってから一番実感に近い説明になりました。上達器具として読むと見落とす場所に、答えが書いてあった、ということです。

6畳でも振れる

自宅の和室で使っています。短いので、狭くても振れます。

自宅練習で使えるかどうかの分かれ目は、私の場合は長さでした。長いヘッドスピード系の器具は、天井にも後ろの壁にも当たるので、結局その辺に置いたままになります。

公式はフルスピードのフルスイングも可能としていて、遠心力を踏まえた構造計算で骨格や腱に負担をかけない設計だと説明しています。ただ私は、ゆっくり振る使い方しかしていません。

買うときの注意:模倣品が出回っています

ここは、この記事でいちばん伝えたい部分かもしれません。

メーカーが公式サイトで、市場に模倣品が確認されていること、そして正規品は公式サイトを通じてのみ販売していることを明記しています。

模倣品は設計仕様を満たしていない可能性があり、性能が出ないだけでなく、破損や事故につながる恐れがある——というのがメーカーの説明です。

670gの金属を、全力で振り回す器具です。安く似たものを買って壊れたら、けがでは済まないかもしれません。値段で選ぶ場所ではないと思います。

なお本体は日米で意匠登録済みです。

スペック

価格¥33,000(税込)
総重量670g
材質ステンレス
対応クラブドライバーからウェッジまで
利き手右打ち・左打ち両対応
意匠登録日本・米国
販売TASKGOLF 公式ストアのみ

短いモデルの 3D Swing Mentor Compact もあります。価格は同じ¥33,000。基本性能は同じで、より短く、持ち運びや室内向けとされています。シニア・女性・ジュニア向けに設計されたものですが、エネルギーが減る分フルスイング専用として使うという案内もありました。

器具を買わなくても、考え方には触れられる

開発したのは TASKGOLF 代表のマツモト タスク氏です。米国 Jacobs3D Golf の Michael Jacobs に師事し、アジア人で初めてアドバイザリーメンバー兼日本公式アンバサダーになった人です。

その人が2026年3月に出した本が、『ゴルフサイエンス ファンダメンタルズ―エネルギーで読み解くスイングの真理―』(日経BP、¥4,950)です。発売から3か月で4刷となっています。私も買って手元にあります。

器具は「重心を手で感じる」ための道具で、本は「なぜそれが重要なのか」を言葉で説明したものです。¥33,000を出す前に、まず本を読んでから判断する、という順番もあると思います。

まとめ

  • ゴルフクラブは偏重心。振ると勝手にフェースが動く。上手い人は無意識に扱っている
  • この器具は、その偏重心を20%強に増幅して感じ取れる量にする
  • 2箇所の曲がりが、切り返しのルーピングとダウンのエネルギー転換をそれぞれ再現する
  • 私の2年8か月の結論は、上達器具ではなくウォーミングアップの道具。飛距離の数字は出せない
  • 模倣品が出ている。670gの金属を振る器具なので、正規品以外は買わないほうがいい
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この記事を書いた人

ゴルフ歴25年、自己ベスト78。2012年からゴルフの上達法をブログに書いてきました。
同時期に読書ノートのブログも運営し、約200冊分の記録を残しています。

現在は弾道測定器3台を使い、本で読んだ理論を実際に測って確かめる作業をしています。

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