25年やって、ベスト78
自慢の記事ではありません。むしろ逆です。
78という数字は、それなりに振れるようにはなったという証拠ではあります。ただ、上手くなるにつれて減った気はしても、消えてはいないミスがある。ここぞという場面で、必ず顔を出します。
しかも困ったことに、その3つは25年前からずっと同じです。
技術面の話はスライスの正体に、メンタル面は『禅ゴルフ』の記事に分けて書きました。
ミス1|打つのが早い
症状
私は自他ともに認める早打ちです。
素振りをしない。ライを読まない。構えたらすぐ振る。同伴者から「もう打つの?」と言われることも珍しくありません。
本人としては打ち急いでいるつもりはないのですが、要はせっかちなのだと思います。カートから降りて、クラブを選んで、そのまま打っている。
なぜ直らないのか
理由を考えてみると、待つのが苦手なのだと思います。前の組が空くのを待ち、同伴者の球を待ち、そこでようやく自分の番が回ってくる。待たされた反動で、自分の番はさっさと済ませたくなる。
ルーティンを決めたことは何度もあります。素振り2回、後ろから目標を確認、それから構える。決めた日はできます。3ラウンドもすると消えています。
そして厄介なことに、調子がいいときほど早くなります。うまく当たっているときは、考える理由がないからです。崩れ始めるのは、たいていその後です。
100年前から指摘されていました
面白いのは、これが私だけの問題ではないことです。
ボビー・ジョーンズは1930年代に、90以上で回るゴルファーの大半は打ち急いでいる、と書いています。2000年代のジョセフ・ペアレントも、とりあえずショットを打ってはいけない、と指摘しています。
時代も立場も違う二人が、同じことを言っている。つまり、多くのゴルファーが同じ穴に落ちているということです。

いま試していること
早く打つこと自体をやめるのは、25年やって無理でした。だから、素振りに用事を持たせることにしました。
アプローチでは、打ちたい方向と逆にクラブを振って、芝の抵抗を確かめます。逆目か順目かは、この抵抗ではっきり分かります。逆目なら、SWをやめてAWやPWに持ち替えることも検討します。
「落ち着け」と自分に言い聞かせても効きませんでしたが、「抵抗を確かめる」という具体的な作業なら省略しません。結果として、構えてから振るまでの時間が伸びます。
ミス2|感情を引きずる
症状
ショートパットを外した次のホール。ティーショットが曲がります。
これは本当に、はっきり出ます。1メートルを外した直後の1打目が、素直に飛んだ記憶があまりない。
冷静に考えれば、外したパットと次のティーショットには何の因果関係もありません。クラブも違えば、場所も違う。それでも曲がります。
つまり感情が、そのまま動作に出ているわけです。
なぜ直らないのか
原因は、うすうす分かっています。ミスはミスとして割り切って、次の一打に集中すればいい。頭では分かっています。
問題は、切り替えたつもりで、なんとなくティーアップして、なんとなく振っていることです。感情を引きずっているというより、引きずったまま無自覚に打っている。原因が分かっていることと、実践できることは別物でした。

いま試していること
『禅ゴルフ』を読み返して、「自分なりのパー」という考え方を試し始めました。
自分のハンディキャップに応じて、各ホールのパーを設定し直す。私のメンバーコースの10番は400ヤードを超えるパー4で、左はすぐ崖のOB、フェアウェイも狭い。私の実力では簡単にパーが取れるホールではありません。
だからここは、自分の中ではパー5として扱っています。5で上がれば「パー」、6でも「ボギー」。
これだけで、10番を終えた時点の気分がまるで違います。そして気分が違えば、11番のティーショットが変わる。感情を引きずる問題への、実質的な対策になっています。
ミス3|自分の感覚を信じすぎる
症状
これが一番厄介です。私は長いあいだ、自分のスイングを誤解していました。
「インサイドから振れている」と思い込んでいた時期があります。実際には違いました。
構えについても同じです。自分ではまっすぐ目標を向いているつもりで、右肩が出たオープンスタンスになっていた。指摘されるまで、まったく気づいていませんでした。
なぜ直らないのか
理由ははっきりしています。体感と実際が、そもそも一致しないからです。
同伴競技者が右を向いて構えていれば、一目で分かります。それなのに自分のアドレスは分からない。ツアープロでも、練習中にキャディへ向きを確認してもらう場面を見ます。
見えないものは、意志の力では直せません。
いま試していること
道具に頼ることにしました。
構えはWellstance、スイングプレーンはi.Plane Pro。自分の感覚を信じるのをやめて、板と器具に判定してもらうという方針です。
そして数値。Garmin Approach R10で、クラブパスとフェース角を確認しています。感覚では絶対に分からないものが、数字なら出ます。
「インサイドから振れているつもり」がどうスライスにつながるのかは、別の記事で図にしています。


書いていて気づいたこと
3つ並べてみて、はっきりしたことがあります。
どれもスイング技術の問題ではありません。
| ミス | 本当の正体 |
|---|---|
| 打つのが早い | 準備の問題 |
| 感情を引きずる | メンタルの問題 |
| 感覚を信じすぎる | 認識の問題 |
25年かけて、スイングはそれなりに整いました。ベスト78が出る程度には振れています。
それでも残っているのは、振り方以外のところでした。
考えてみれば当然かもしれません。スイングは練習場で直せます。しかし準備の習慣、感情の扱い方、自分の認識のズレ——これらは球を打つだけでは直りません。
思い返すと、調子よく回っていても、ひとつの大きなミスをきっかけに崩れることが多くありました。とくに前半が良かった日の、昼食休憩明けのスタートホール。ここでミスが出ると、そのまま連鎖していきます。
では、もうひとつ、体調はどうなのか。これも測ってみました。

だから、測ることにしました
3つのうち、「認識の問題」だけは道具で解決できます。
自分の感覚が当てにならないなら、当てになるものを持ち込めばいい。それが弾道測定器であり、アドレス補助器具です。
このサイトでやろうとしているのは、要するにそういうことです。25年分の「たぶんこうだろう」を、ひとつずつ数字で確かめ直す。
打つのが早いことも、実は測れます。ゆっくり振ったときと通常のときで、ヘッドスピードとミート率がどう変わるのか。「ゆっくり振ると飛ばなくなる」は本当なのか。
感情の問題も、ある程度は測れます。「自分なりのパー」を設定したラウンドとそうでないラウンドで、スコアに差が出るのかどうか。
まとめ
25年やって、自己ベストは78。それでも直らないミスが3つあります。
打つのが早い。感情を引きずる。自分の感覚を信じすぎる。
書き出してみて、どれもスイングの問題ではないと分かりました。25年間、練習場でスイングばかり直していたわけです。直すべきものは、そこになかったのかもしれません。
同じところで止まっている方がいたら、一度「自分のミスは本当にスイングの問題か」と疑ってみてください。私はそれに25年かかりました。
この「自分の感覚を信じすぎる」については、その後もう一度やらかしています。左のミスの原因をスイングだと思い込んで、データを見たら違っていました。

感覚の代わりに使っているもの
自分の感覚が当てにならないと分かってから、判定を器具に任せています。構えは Wellstance、スイングプレーンは i.Plane Pro です。


コメント