弾道測定器は、打ち終わると平均を出してくれます。自分で計算しなくて済みます。
ただ、その平均が何の平均かは、打つ前に決まっています。
Square Golf Omni でサンドウェッジを70球打った日、平均キャリーは16.2ヤードと出ました。16.2ヤードの球は、この日1球も打っていません。
70球の中身は、5種類の球でした
| 球数 | 平均キャリー(ヤード) | |
|---|---|---|
| 打ち始めの短い球 | 5 | 6.3 |
| ハーフショット | 45 | 17.5 |
| 強く振った球 | 9 | 29.3 |
| シャンク | 2 | 21.0 |
| 1ヤードのアプローチ | 9 | 1.0 |
除いていくと数字が動きます。1ヤードのアプローチ9球を外すと18.4ヤード。打ち始めとシャンクも外すと19.4ヤードです。
分析アプリの Distances 画面でも、この日のサンドウェッジは3ヤードから22ヤードの幅で出ました。1本のウェッジで、19ヤードの幅です。

ウェッジの幅が広いのではありません。1本のクラブで、違う球を混ぜて打ったという意味でした。
16.2ヤードという平均が、計算として間違っているわけではありません。混ぜた70球の平均としては正しい数字です。ただ、どの打ち方の参考にもなりません。
後からは分けられません
70球すべてを、アプリの表示はサンドウェッジのまま打っていました。区切りが1つもありません。
打ち始めの短い球も、ハーフショットも、強く振った球も、1ヤードのアプローチも、まとめて1つの枠に入ります。分けるための目印は、打つ前に自分で入れておく必要がありました。
ゴルフウォッチのデータでも、同じことがありました。測定器を新しくしても、分析アプリを足しても、混ぜてから分けることはできません。
ゴルフのデータは、後から作れません|ガーミンに6年分残った391ラウンドで分かったこと
打つ前に分ける手順
- 打ち方を変えるたびに、測定器のアプリで選んでいるクラブを変えます。実際に握っているクラブと違っていてもかまいません
- 1種類ずつ、続けて打ちます。途中で混ぜません
- 平均を見る前に、内訳を見ます
Omni の分析アプリなら、振り幅ごとにクラブを選び直しておけば、Wedge matrix で振り幅別の一覧になります。やり方はSquare Golf Omni を買ったら最初にやることに書きました。
この測り方で、後日4本で80球取りました。キャリーのばらつきは平均の11%から14%で、ここで出た幅と同じくらいでした。キャリーとランを分けて見た記事にまとめてあります。
同じ70球から分かった、ほかのこと
シャンクの2球は、打ったとおりに記録されました
打ってすぐ分かる形で、2球続けてシャンクしました。計測データを見ると、この2球だけ数字の形が違います。
| 打ち出し方向 | 左右のブレ | |
|---|---|---|
| シャンク1球目 | 右28.6度 | 右8.5ヤード |
| シャンク2球目 | 右28.3度 | 右9.8ヤード |
| それ以外の22球(平均) | 左1.3度 | 左0.8ヤード |
起きたとおりに記録されていました。結果が先に分かっている球で答え合わせができたので、これは安心できる材料です。

ただし、この2球はクラブ側が取れていません。クラブスピードだけは記録されているのに、クラブパスとフェース角と打点の位置が0のままでした。ネックに当たった球ではシャフト用のステッカーが読めない、という説明はつきます。ただ確かめていないので、そう決めつけるのはやめておきます。
1ヤードの再現性は、ばらつき0.18ヤードでした
測定範囲のいちばん手前で、実物のカップを使いました。カップはボールの位置から130センチ。1.42ヤードです。方向は自作のレーザー方向器で合わせています。

9球打ちました。最後の1球がカップに入り、その球の総距離は1.4ヤードと出ました。
| 総距離(ヤード) | |
|---|---|
| 平均 | 1.64 |
| ばらつき | 0.18 |
| 最小 | 1.4 |
| 最大 | 1.9 |
これを精度の証明として書くわけにはいきません。理由が2つあります。
1つは、表示が小数第1位までだということ。1.4という表示は、123センチから132センチまでのどこかを指しています。カップの130センチは、その幅の中に入っています。
もう1つは、実際の転がりはマットの上で起きているのに対して、Omni の総距離は計算で出した値だということ。転がる条件が同じである保証がありません。
距離感の練習に必要なのは、正確性より再現性です。この9球から言えるのは、ばらつき0.18ヤードのほうです。
クラブの数字は、平均だけ合いました
ステッカーを貼ってから取れた27球について、クラブ側を見ました。
| 平均 | ばらつき | |
|---|---|---|
| クラブパス | 右7.1度 | 6.0 |
| フェース角 | 左3.1度 | 2.1 |
フェース角からクラブパスを引くと、平均で10.3度の左向きです。同じ27球のスピン軸の平均は、左11.1度でした。平均どうしはよく合っています。
ところが、1球ごとに突き合わせると関係が出ませんでした。相関はほぼゼロです。理由は分かりません。27球では足りないのかもしれないし、ウェッジのハーフショットでは他の要因のほうが大きいのかもしれないし、1球ごとのクラブの数字がまだ粗いのかもしれません。
数字が良く見えたときは疑うことにしているので、逆のときも同じ扱いにします。今のところ、分からないこととして置いておきます。
もう1つ気になったのは、打点の縦位置です。27球すべてが同じ側に、同じくらい寄って記録されていました。ばらつきよりも、寄り方のほうが目立ちます。基準の取り方を疑っていますが、まだ確かめていません。
この記事で言えないこと
- 1日70球、サンドウェッジ1本、自宅の6畳での結果です
- キャリーは測定器が計算で出している数字です。何から計算しているかは測定器のキャリーは、設定で増減できる数字でしたで確かめました
- シャンク、再現性、クラブの数字は、この1セッションだけの話です
まとめ
- 測定器の平均は、打つ前に何を混ぜるかで決まる
- 打ち方を変えるたびに、アプリでクラブを選び直す
- 平均を見る前に、内訳を見る
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