Square Golf Omni は、カメラで球とクラブを見る弾道測定器です。2026年8月7日に届いて、6週間使いました。
置いているのは自宅の6畳の和室です。練習場にも持ち出して、ガーミンR10と練習場のトップレーサーと並べて測りました。
この記事は、Omniを買おうか迷っている人に向けて書きます。買う前に知りたいことに、順に答えていきます。答えの根拠は、6週間で自分が測った数字です。
先に答えを3行で書きます。
- 6畳に置けます。必要なのは球の横の50センチで、後ろの空間は必要ありません
- カメラが直接見ているのは、球の速さと打ち出しの角度と方向です。スピンと飛距離は、そこから計算された数字です
- クラブの数字を取るには、クラブにシールを貼る必要があります。これがいちばん手間でした
買ってよかったと思っています。理由は、使う回数が多いことです。
カメラで見る、置くだけの測定器です
Omni は、球の脇に置いて使います。打者から見て正面です。
中に高速カメラが4台入っていて、インパクトの前後を撮ります。見ているのはインパクト直後のごく短い区間だけで、その先の弾道は計算で出します。
ガーミンR10のような電波式は、球の後ろに置いて、飛んでいく球を追います。R10は球の約1.8〜2.4メートル後方に、目標線と平行に置く必要がありました。Omni は置き方の考え方がそもそも違います。
電源を入れて、球を置いて、打つ。準備はそれだけです。
球が有効範囲に入ると「レディ」と音声が鳴り、本体のランプが緑に点灯します。打ったあとに青が点滅すれば、測れています。アドレスに入ってから本体を覗き込まなくて済むのは、思っていたより楽でした。
本体に小さな画面があって、6項目が出ます。ボール速度、打ち出し角、打ち出し方向、スピン量、スピン軸、キャリー。打った直後に、その場で距離が分かります。
アプリにつなぐと8項目が横一列に並びます。私は27インチのタブレットで見ています。iPad mini 6 でも読めますが、1項目あたりの文字は小さくなります。


動画は撮れません。スイングを撮りたい場合は、別にカメラを用意することになります。
6畳の部屋に置けました
これがOmniを選んだ理由です。
ほかに検討したのは、GTrak と ガーミンの Approach R50 です。
GTrak とは、測れる項目の数と、持ち運ぶときの大きさで比べました。R50 は持ち運びの面もありますが、値段が高すぎました。
私の練習は、大半が6畳の和室です。前に使っていた電波式の測定器は、球の後ろに設置の距離が必要で、この部屋では置けませんでした。結局、使わなくなっています。
Omni に必要なのは、球の横の空間です。マニュアルでは、球を置く範囲は本体のカメラの真下から前方35センチ、横に5センチの位置から始まる25センチ四方です。本体から球まで、35センチから60センチになります。
この数字は、25センチ四方の板を作って自分で確かめました。カメラの真下から測ると、センチ単位でマニュアルと一致しました。ただしカメラは本体の面から2センチ奥にあるので、定規は当てられません。本体の外側から測ると33センチ、三脚の前脚の外側からだと30センチになります。詳しくはこちら
実用上は、だいたいこの辺に置けば反応します。私は床にテープを貼って、本体の位置と球の位置を決めています。

うちの部屋の数字です。
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| 本体から球まで | 約52cm |
| 天井高 | 250cm |
| 打席からネットまで | 208cm |
天井250センチは、床を下げて作った数字です。同じ6畳でも天井の高さは家によって違います。考え方は使えますが、数字はご自宅で測り直してください。
置いてから気づいたことが3つあります。
1つ目は、球とマットの高さです。本体と球は同じ高さに置くように、とマニュアルにあります。私のマットは150センチ×100センチなので、本体も球も同じマットに乗ります。小さいマットだと本体が床に落ちて、そのぶん高さがずれます。
2つ目は、球の色です。標準的な白い球を使うように、とマニュアルにあります。練習球に黄色が混ざっていたので、白に揃えました。
3つ目は、ネットから返ってくる球です。本体は球の横にあるので、跳ね返った球の通り道に立つことになります。最初は本立てに発泡スチロールの板を差して、打席側に壁を作りました。今はパイプで枠を組んで、ネットを結束バンドで巻いたものを本体にかぶせています。代理店でプロテクターが売られていますが、これは前のモデル用です。Omni 用は見つかりませんでした。

カメラが見ている数字と、計算している数字があります
ここがこの記事の中心です。
Omni の画面には、たくさんの数字が並びます。ただし、全部を測っているわけではありません。6週間かけて、どの数字がどこから来ているのかを1つずつ確かめました。
分けると、4つになります。
カメラが球を直接見ている数字
- ボール初速
- 打ち出し角
- 打ち出し方向
クラブに貼ったシールを読んで出す数字
- クラブスピード
- クラブパス(軌道)
- アタック角(入射角)
- 打点の位置(横と縦)
- フェース角、ダイナミックロフト(マニュアルでは推定値と書かれています)
- ミート率(ボール初速とクラブスピードの比)
上の数字から計算している数字
- スピン量、スピン軸
- キャリー、ラン、トータル
- 最高到達点、落下角、左右のズレ
利用者が決める設定が掛かる数字
- キャリー(キャリー距離調整、−10%から+10%)
スピンの扱いは、少しややこしいところです。アプリの設定には、スピンを「測定」するか「計算」するかを選ぶ項目があります。測定が使えるのは、メーカーが指定した球だけです。
ところが、この項目が出てくるのは、アプリを測定器につないでいないときだけでした。Omni につなぐと、設定の画面から消えます。Omni につないでいる間は、スピンの出し方を選べません。詳しくはこちら
指定の球の1つ、TaylorMade TP5 PIX を買って打ってみました。そのスピンは、Omni が書き出す他の数字だけで9割以上を説明できました。私はOmniのスピンを、計算された数字として扱っています。
キャリーも同じです。ボール初速、打ち出し角、スピン量の3つで、Omniのキャリーをほぼそのまま再現できました。346球で、食い違いは標準偏差で約6センチでした。どのクラブで打ったか、どの日に打ったかを足しても、食い違いは小さくなりませんでした。詳しくはこちら
設定の項目に、標高や気温はありません。そのかわり、キャリー距離調整があります。ここに入れた値のぶんだけ、表示されるキャリーが増えたり減ったりします。私は+0%のまま動かしていません。
計算していることが悪いわけではありません。カメラが見ているのはインパクトの瞬間だけなので、その先は計算するしかありません。6畳で使えるのも、そのおかげです。208センチ先のネットに球が刺さっていても、キャリーは出ます。
知っておくと、数字の読み方が変わります。誰かのキャリーを読むときは、その人がキャリー距離調整をいくつにしているかも必要になります。
クラブの数字には、シールが必要です
箱の中に、クラブに貼るシールが入っています。シャフト用の長方形が80枚、フェース用の丸が100枚でした。


これを貼らないと、クラブの数字は1項目も出ません。私は初日、貼らずに打っていました。球の数字は全部出ているので、画面を見ているかぎり気づきません。あとで記録を書き出して、クラブの8項目が全部0になっているのを見て気づきました。
貼るのは面倒です。これが6週間でいちばんの不満でした。構えたときに視界に入るのは、思っていたほど気になりませんでした。
補充用のシールは、日本で売っている場所を見つけられませんでした。代理店のページにあるのは本体とプロテクターだけです。海外の販売店には、シャフト用60枚とフェース用100枚のセットがあります。
シールを貼っても、数字が出ない球があります。原因は3つ見つかっています。
- シールを貼っていない
- 球を置く位置。カメラから見て斜めになる角に置くと、10球とも取れませんでした。有効範囲の中央では全項目が取れています
- 打ち方。フェースを返さずにゆっくり転がす打ち方では、20球中1球しか取れませんでした
シャンクした球も、クラブの数字は空でした。原因を分けた記事はこちら
打った直後の画面には、打点の図が出ます。フェースのどこに当たったかが、絵で分かります。クラブパス、フェースの向き、入射角、ダイナミックロフトも、この画面に並びます。


この画面は、後からも見られます。セッションの中の球を1つ選べば、その球の分析画面も、弾道の画面も出てきます。打点も、同じセッションの他の球のぶんが残っています。
ただし、Omni に接続している必要がありました。接続していない状態では、過去の球を開いても出てきません。
スピンの設定とは逆です。あちらは接続すると設定が消えました。こちらは接続しないと画面が出ません。
数字は、書き出して手元に残せます
打った記録は、アプリをつないだ端末の中に保存されます。端末を2台使い分けると、記録も2か所に分かれます。私は打つ端末を1台に決めています。
記録はファイルに書き出せます。書き出すと22項目ありました。本体の画面は6項目、アプリの画面は8項目なので、画面に出ていない数字がかなりあります。末尾には Average(平均)と Deviation(ばらつき)の行が自動で付きます。
同じメーカーから、分析用に「Square golf data」という別のアプリが出ています。書き出したファイルを読み込ませて、番手ごとの距離の幅や、散らばりの図を出します。メニューも説明も英語だけでした。
ウェッジの振り幅ごとの一覧表も作れます。ただし、振り幅を自動で見分けてはくれません。振り幅を変えるたびに、打つ側のアプリで別のクラブを選び直しておく必要があります。混ぜて打ったあとで分けることはできませんでした。試したときの記録はこちら
打つアプリと分析アプリは、どちらも無料で使えています。6週間で支払ったのは本体の代金だけです。
アプリの中には、クレジットという表示があります。シミュレーションゴルフで球を打つときに必要になるもののようです。私はシミュレーションとしては使っていないので、確かめていません。
シミュレーションゴルフは、スクエアゴルフ自身のもののほかに、Xswing と連動したパソコンのアプリにもつなげるものもあるようです。こちらは実際のゴルフ場のデータで作られていると聞きます。自宅に本格的なシミュレーションゴルフを作るなら、有力な選択肢になりそうです。ここは伝聞で、私は試していません。
ガーミンR10と並べると、揃う数字と揃わない数字がありました
練習場で、R10、Omni、トップレーサーの3台を同時に動かしました。同じ球を3台で測って、1球ずつ突き合わせています。
どれが正しいかは、この3台では決められません。正解を知っている測定器を、私は持っていないからです。分かるのは、どの数字が揃って、どの数字が食い違うかです。
ボール初速は、R10とOmniでほぼ揃いました。
| 番手 | R10 | Omni | 差 |
|---|---|---|---|
| ピッチングウェッジ | 37.4 | 37.0 | +0.4 |
| 7番アイアン | 43.4 | 43.1 | +0.3 |
| ドライバー | 57.9 | 57.4 | +0.5 |
単位はメートル毎秒です。トップレーサーだけが7%ほど高く出ていました。こちらはレンジボール用の補正が掛かっていたためです。2日分の数字はこちら
打ち出し角は、R10だけが高く出ました。
| 番手 | トップレーサー | Omni | R10 |
|---|---|---|---|
| ドライバー | 12.20° | 11.70° | 14.29° |
| 7番アイアン | 17.33° | 17.03° | 19.22° |
| ピッチングウェッジ | 24.77° | 24.65° | 27.51° |
74球のうち73球で、R10のほうが高く出ています。トップレーサーとOmniは0.5度以内でした。天井のカメラと、打者の正面に置いたカメラ。見方の違う2台が、同じ数字を出しています。詳しくはこちら
左右のズレも同じ形でした。1球ごとに並べたときの一致の度合いを、1に近いほど同じ順に並ぶ数字で出しています。
| 番手 | トップレーサーとOmni | トップレーサーとR10 |
|---|---|---|
| ドライバー | 0.98 | 0.52 |
| 7番アイアン | 0.96 | 0.89 |
| ピッチングウェッジ | 0.98 | 0.73 |
スピンは、ピッチングウェッジで2台が1,555回転違いました。R10の記録には、1球ごとに測定値か推定値かが書かれています。この日のピッチングウェッジは、31球すべてが推定値でした。2台とも回転を見ていない球で、2つの推定が食い違っていたことになります。詳しくはこちら
Omniの数字はかなり正確なほうだと思っています。ただ、これは3台の中でOmniがトップレーサーとよく揃っていた、というところまでの話です。
パターも測れます
パッティングの練習モードがあります。1球ごとに、ボール速度、打ち出し方向、転がった距離、カップまでの残りが出ます。
このうち測っているのは、ボール速度と打ち出し方向の2つです。転がった距離は、ボール速度とアプリで設定したグリーンの速さから計算しています。実際に打っているマットの速さは関係ありません。
パターでは打点が出ません。設定を探しましたが、項目がありませんでした。
気をつけることが2つあります。
傾斜の初期設定が、起伏ありになっていました。気づかずに打った日は、同じボール速度の球が、通った線によって1ヤード近く違う距離を転がったことになっていました。フラットに直してから使っています。
カップに届く強さなら、強すぎても入ったことになります。2ヤードで75球打ったら、75球とも入ったと記録されました。計算すると、平均で1メートル前後カップを行き過ぎる強さでした。詳しくはこちら
打ち出し方向は、道具を比べるのに使えました。8ヤードでパター3本を275球打つと、ばらつきがはっきり分かれました。
| パター | 球数 | 打ち出し方向のばらつき |
|---|---|---|
| L.A.B. Golf DF3 | 100 | 0.435° |
| Fuso Dream SP-005 | 100 | 0.610° |
| Roddio B-Tuning | 75 | 0.780° |
入ったかどうかではなく、フェースがどこを向いて出たかを比べる使い方です。275球の記録はこちら
パッティング練習のモードは、みんなのゴルフのパターをコントローラでなく実際のパターで打つ感じになってます。
グリーン面の傾斜や速さを考慮して打ち出すターゲットをタブレット上で左右に動かして実際にボールを打つ。
PhiGolfのシュミレーションのパターはすごく使いにくかったですが、Omniのパターは狙いを動かすのは面倒ですが、ボールを実際に打つので、こちらの方が、使いやすいと感じました。
練習場にも持ち出せます
屋外でも、問題なく使えました。打席の脇に置けば、それで測れます。
ケースは付いてきません。本体と、本体が入っていた箱だけです。私はドローン用のハードケースを買って、箱の中のスポンジをそのまま移しました。作り方はこちら
練習場では、打席のマットと測定器を置く床に段差がありました。私の通う練習場では15ミリと18ミリです。古いパターマットを切って重ね、高さを合わせています。3ミリの差が残った日も、打ち出し角はトップレーサーと0.5度以内で揃いました。段差の話はこちら
置くだけで測れるので、使う回数が増えました。前に使っていた電波式の FlightScope Mevo は、4年使ったあと、2022年5月を最後に一度も出していません。設置が面倒だったのと、いちばん球を打つ6畳で使えなかったからです。
できないこと
買う前に知っておいたほうがいいことを並べます。
- 動画は撮れません
- スピンは計算値です。Omni につないでいる間、測定に切り替える設定は出てきません
- キャリーは、利用者の設定で±10%動きます。標高や気温の設定はありません
- クラブの数字には、シールが必要です
- パターでは打点が出ません
- 過去の球の分析画面を見返すには、Omni に接続している必要があります
- ケースは付いてきません
- 記録は、アプリをつないだ端末ごとに保存されます
- 分析用のアプリは英語だけです
- 左打ちは試していません。マニュアルには左打ちの場合の置き方が書かれていて、本体の画面にも右打ち・左打ちの表示があります
- シミュレーションゴルフは使っていません。打つにはクレジットが必要になるようです
- 打球から本体を守るプロテクターは、代理店にあるのが前のモデル用です
買う前に確かめておくこと
- 球の横に、本体を置く50センチほどの空間があるか
- 本体と球を同じ高さに置けるか。マットが小さいと、ここでずれます(高さを合わせる工夫が必要になる)
- ネットから返ってくる球が、本体の位置に来ないか
- 練習球が白で揃っているか
- クラブの数字を取りたいなら、シールを貼る手間を受け入れられるか
- スイングの動画も撮りたいなら、カメラが別に必要です
どれも当てはまるなら、6畳でも使えます。
知りたいことから、詳しい記事を選べます
置き場所と設置
- Square Golf Omni を6畳に置いた初日|本体に数字が出て、記録の3分の1を落としていました … 6畳に置いた初日の様子
- Square Golf Omni の有効範囲を、25センチの板を作って測りました … 球を置いていい範囲をセンチで知りたいとき
- 比べるには165球必要でした|Omni の置き位置を5か所、50球 … 球の置き位置で数字が変わるか
- Square Golf Omni を買ったら最初にやること|ステッカー、ボール、目標線、跳ね返り対策 … 跳ね返る球の対策とシール
- 自宅6畳でゴルフ練習はどこまでできるか … 部屋そのものの作り方
数字の中身
- 測定器のキャリーは、設定で増減できる数字でした … キャリーは何から計算されているか
- 接続をスキップすると出てくる設定が、接続すると消えました … スピンは測っているのか
- 原因を分けるために、使わない打ち方を作っていました … クラブの数字が出ない原因
- 上りの打ち出し角は、傾斜角ぶんそのまま動きました … 傾斜のあるライで打ち出し角はどう動くか
ほかの測定器との比較
- 弾道測定器を3台並べたら、3台とも補正が掛かっていました … R10・トップレーサーと並べて分かった補正
- 打ち出し角は、3台のうち1台だけが2.6度高く出ていました … 打ち出し角の比較
- 同じ30球を、2台は「22球が左」と言い、1台は「10球」と言いました … 左右のズレの比較
- トップレーサーの初速は、2日とも他の2台より7%高く出ていました … 練習場の数字に掛かっている補正
パター
- 入った率でパターを比べたら、届いたかどうかを比べていました|3本・175球 … 入った率で比べると何が起きるか
- いちばん狭かったのはDF3でした。理由は分かりません|パター3本を8ヤードで275球 … 打ち出し方向でパターを比べる
持ち出し
- Square Golf Omni にはケースが付いてこないので、作りました … ケースの作り方
- 測定器を置く場所と打席に段差があったので、古いパターマットを重ねました … 練習場の段差の埋め方


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