自分のドライバーの飛距離を、プロと比べたことはありますか。
PGAツアーの平均は300ヤードを超えています。並べても、何も分かりません。距離が違いすぎて、比べる意味がないからです。
LPGAツアーだと話が変わります。私と同じ距離を打っている選手が、実際にいました。しかもその選手は、今季2勝しています。
使う数字を先に選びました
私は弾道測定器を3台持っています。Square Golf Omni、ガーミンR10、それと練習場のトップレーサー。
このうち、飛距離の比較に使えるのはひとつもありません。
理由は2つあります。
ひとつは球です。3台とも練習場で測っていて、球は練習場のレンジボールです。プロが使う球とは飛び方が違います。トップレーサーには、その差を埋めるための補正が最初から入っていて、初速を7%ほど上げています(弾道測定器を3台並べたら、3台とも補正が掛かっていました)。
もうひとつは、距離が計算値だということです。測定器のカメラやレーダーが直接見ているのは、球が飛び出した直後の速さと角度までです。そこから先の飛距離は、モデルが計算しています。Omniには、その計算結果をユーザーが上下させる設定まであります(測定器のキャリーは、設定で増減できる数字でした)。
つまり測定器の飛距離は、球も、計算も、設定も、プロの数字とは別のところにあります。
使えるのは、ガーミンのラウンドデータだけです。コースで、自分の球で、GPSが打った地点と次の地点を測っています。415ラウンドぶんあります。
以下の数字は、すべてそちらです。
飛距離は2ヤードしか違いませんでした
私のドライバーの平均は250ヤードです。GPSで測った総距離なので、キャリーとランの合計です。
LPGAツアーの平均飛距離ランキングで、その近くにいる選手を探しました。
| 選手 | 平均飛距離 | 順位 |
|---|---|---|
| ライリー・スミス | 290.62 yd | 1位 |
| 竹田麗央 | 271.91 yd | 27位 |
| 畑岡奈紗 | 271.29 yd | 30位 |
| 古江彩佳 | 259.48 yd | 117位 |
| 渋野日向子 | 252.80 yd | 145位 |
| 山下美夢有 | 252.34 yd | 147位 |
| 西村優菜 | 248.19 yd | 157位 |
| (私) | 250 yd | — |
山下美夢有選手が252.34ヤードです。私と2.34ヤード違います。
ツアーの1位は290.62ヤード。同じツアーの中に、40ヤードの幅があります。
なお、この順位と数値は2026年シーズンの8月末時点のものです。シーズン中は試合ごとに動きます。
その選手は、今季2勝しています
飛距離147位の選手が、いまどのあたりにいるか。
| 項目 | 山下美夢有 |
|---|---|
| 平均飛距離 | 252.34 yd(147位) |
| CMEグローブポイント | 3位 |
| 賞金ランキング | 3位 |
| 今季の勝利 | 2勝(米ツアー通算4勝) |
8月23日のCPKC女子オープンは、9打差での優勝でした。2位も吉田優利選手で、日本人が1位と2位を占めています。
身長は150cmです。飛距離を伸ばすほうには行かず、ドライバーとセカンドショットの正確性を磨いた、と本人の記事に書かれています。
違ったのは、フェアウェイキープ率でした
同じ距離を打っているのに、結果はまるで違います。どこが違うのかを、手元の数字で探しました。
| 項目 | 私 | 山下美夢有 |
|---|---|---|
| 平均飛距離 | 250 yd | 252.34 yd |
| フェアウェイキープ率 | 39% | 79.31%(3位) |
私のティーショットは、左に40%、フェアウェイに39%、右に20%です。5回に2回はフェアウェイにあります。
山下選手は5回に4回です。
私のガーミンには、もうひとつ数字が残っています。フェアウェイを外したラウンドは、1ラウンドあたり平均5.45打多くなっています。
飛距離ではないところで差がついている、というのがこの2つの表の意味です。

この比較には、限界があります
数字を並べておいて言うのも変ですが、この比較はそのままでは成立しません。
ツアーの平均飛距離は、1ラウンドにつき2ホールだけを選んで計測しています。追い風と向かい風が相殺されるように選ばれたホールです。私のガーミンは、ドライバーを使った全ホールのGPS記録です。母集団が違います。
コースも違います。ツアーのセッティングはフェアウェイが狭く、ラフが深い。私が回っているコースとは、フェアウェイに置く難しさが違います。
球も厳密には違います。同じコースボールでも、私が使っている球とツアーの球は別物です。
言えるのは、飛距離の桁が同じで、フェアウェイキープ率の桁が違う、というところまでです。
同じツアーに、40ヤード遠くまで飛ばす選手もいます
見ていて面白いのはここです。
1位のライリー・スミスは290.62ヤード、147位の山下選手は252.34ヤード。同じ大会に出て、同じホールを回っています。
飛ぶ選手が飛ばない選手をどう引き離すのか、飛ばない選手がどこで取り返すのか。それが同じ画面に映ります。PGAツアーだと全員が私より50ヤード遠いので、この比べ方ができません。
日本人選手が多いので、見ていて分かりやすい
CMEグローブポイントの上位に、日本人が3人入っています。
| 順位 | 選手 |
|---|---|
| 3位 | 山下美夢有 |
| 17位 | 岩井明愛 |
| 18位 | 岩井千怜 |
| 37位 | 竹田麗央 |
| 50位 | 古江彩佳 |
飛距離の順位はばらばらです。竹田選手は271.91ヤードで27位、山下選手は252.34ヤードで147位。同じ日本人でも20ヤード違います。
自分に近いのはどちらかを決めてから見ると、見るところが変わります。
日本での見かたと、残りの日程
LPGAツアーは、U-NEXTのワールドゴルフパックで配信されています。
シーズンはまだ3か月あります。
| 大会 | 日程 | 開催地 |
|---|---|---|
| ウォルマートNWアーカンソー選手権 | 9月25〜27日 | アーカンソー州 |
| ロッテ選手権 | 10月1〜4日 | ハワイ州 |
| ビュイックLPGA上海 | 10月15〜18日 | 中国 |
| BMW女子選手権 | 10月22〜25日 | 韓国 |
| メイバンク選手権 | 10月29日〜11月1日 | マレーシア |
| TOTOジャパンクラシック | 11月5〜8日 | 茨城県 |
| アニカ | 11月12〜15日 | フロリダ州 |
| CMEグループツアー選手権 | 11月19〜22日 | フロリダ州 |
10月から11月にかけては、上海、韓国、マレーシア、そして茨城とアジアが続きます。日本時間で見やすい時間帯です。
料金には注意点があります。ワールドゴルフパックは月額2,600円ですが、これだけでは契約できません。U-NEXTの月額プラン(2,189円)と両方に入る必要があります。この仕組みは前に書いたので、そちらを見てください(日本でTGLを見るには)。
次にやること
この記事で使ったのは、コースで測った総距離だけです。測定器の飛距離は使いませんでした。
その2つが実際どれだけ違うのかは、まだ測っていません。次の練習場で、同じクラブをレンジボールとコースボールで20球ずつ打ちます。
これは前に書いた記事(コースではドロー、練習場ではスライス)で、測り直しの条件のひとつに挙げたまま、まだ果たしていないものです。
差が分かれば、これまでに測定器で取ったデータも、多少は読み替えられるようになります。

