Square Golf Omni には、球を置いていい範囲が決まっています。マニュアルには25センチ四方と書いてあります。その範囲がどこから始まるかも、数字で書いてあります。
その数字が、資料によって違っていました。
大きさは同じで、始まる位置だけが違いました
三つの資料に当たりました。
| 出典 | 範囲の始まる位置 | 大きさ |
|---|---|---|
| マニュアル | 右5cm・前方35cm | 25cm × 25cm |
| 公式サイト | 右5cm・前方35cm | 25cm × 25cm |
| アプリ内のチュートリアル | 20cm・52cm | 25cm × 25cm |
大きさは三つとも一致しています。始まる位置だけが違います。差は15センチと17センチ。球を置く場所としては、無視できない差です。
大きさが一致していることのほうを、あとで疑うことになります。三つの資料が同じことを言っている数字は、確かめられていない数字でもあります。
どこから測るのかが、決められませんでした
数字が違うこと自体より、こちらのほうが手強い問題でした。
Omniは三脚に載せて使います。三脚をたたむと平らになる構造で、開くと脚が斜めに出ます。接地している部分も斜めになるので、そこから測ろうとすると、内側から測るのか外側から測るのかで数センチ変わります。
紙に鉛筆で三脚をなぞって測りました。前の2本の脚は、内側どうしで13センチ。奥行きは18センチ。公式サイトの三脚のサイズは16.5センチ × 18.5センチなので、公式のほうは脚の外側どうしを書いていると思われます。
そもそも起点は三脚ではないはずです。範囲を決めているのはカメラの視野なので、起点はカメラの位置になります。ただしカメラは、筐体の面から2センチ奥まったところに付いています。定規を当てて測れる面ではありません。
資料の数字を写して置く、という方法は、この時点で使えなくなりました。
25センチ四方の板を作りました
透明なPP板を25センチ四方に切りました。真ん中に穴を開けて、球を置く位置が分かるようにしてあります。
有効範囲と同じ大きさなので、板そのものが定規になります。
距離を先に測らず、反応する場所から決めました
順番を逆にしました。
先に「マニュアルの数字の位置」に板を置いてしまうと、資料に合わせて置いたものを測ることになります。それは測定ではなく、確認です。
なので、Omniからの距離は測らずに始めました。板の四隅に球を置いて、反応する場所と反応しない場所の境目を探していきます。境目が決まったところで、板をマスキングテープで固定しました。距離を測ったのは、そのあとです。

四隅が反応しても、それは境界の証明になりません
最初、四隅とも反応しました。
板が有効範囲にきれいに乗っているなら、四隅はちょうど境界線の上の点です。境界線の上の4点が4つとも安定して反応するというのは、話がうますぎます。同じ結果は、有効範囲が板より広い場合にも出ます。
なので、四隅の内側だけでなく、外側でも確かめました。すぐ外に置くと反応しなくなる。これで、板の縁が境界だと言えます。

内側だけを見て納得していたら、範囲の大きさを確かめないまま「合っている」と書くところでした。
一つの角だけ、反応が安定しませんでした
四隅を、測った数字で並べます。カメラからの奥行きと、カメラから見て横にどれだけずれているかです。
| 角 | 奥行き | 横へのずれ |
|---|---|---|
| カメラに近い辺・内寄り | 35cm | 5cm |
| カメラに近い辺・外寄り | 35cm | 30cm |
| カメラから遠い辺・内寄り | 60cm | 5cm |
| カメラから遠い辺・外寄り | 60cm | 30cm |
反応が鈍かったのは、二番目です。カメラに近い辺の、外寄りの端。
最初は球1個ぶんだけ反応しない範囲があるのかと思いましたが、何度か置き直すと、ちゃんと反応することもあります。
マニュアルの図では、この角は反応しない領域として描かれています。実機のほうが、資料より緩いことになります。
反応することもある、というのが正確なところです。反応しないとは書けませんし、反応するとも書けません。
一番遠い角は、ちゃんと反応します
四つのうちカメラから一番離れているのは、遠い辺の外寄りです。奥行き60センチ、横に30センチ。そこは問題なく反応しました。
反応が鈍いほうは、横へのずれが同じ30センチで、奥行きが35センチです。同じだけ横にずれていても、近いところを見るときのほうが、斜めに見ることになります。
遠さではなく、角度のようです。
位置が決まってから、三つの基準で測りました
板を固定したあと、同じ一つの境界までの距離を、三つの基準から測りました。
| 何から測ったか | 手前の縁まで | 右の縁まで |
|---|---|---|
| カメラ位置の真下 | 35cm | 5cm |
| 筐体の外側 | 33cm | 5cm |
| 三脚の前脚の外側 | 30cm | −3cm |
同じ場所です。基準を変えただけで、数字はこれだけ動きます。
三脚の前脚の外側で右の縁がマイナスになるのは、脚のほうが範囲の縁より3センチ外に出ているからです。その基準から測ると、範囲は基準より手前で始まります。


カメラの真下から測ると、マニュアルの数字そのものでした
35センチと5センチ。マニュアルと公式サイトが書いている数字と、そのまま一致しました。
おおよそ合った、ではありません。センチ単位で一致しました。
つまりマニュアルの数字は正確で、その起点はカメラの真下でした。そしてカメラは、筐体の面から2センチ奥まっています。定規を当てられる面ではありません。
正しい数字は、いちばん測りにくい点から測られていました。
同じ35と60という数字は、別のところにも出てきます。アライメントスティックを本体の正面35〜60センチに置くと、目標線の再設定モードに入る、という説明です。
測った有効範囲は、カメラの真下から35センチで始まります。25センチ四方なので、終わりは60センチです。範囲の手前と奥に、そのまま一致します。
ただしこちらには「本体の正面」と書いてあります。筐体の外側から測るなら、自分の実測は33センチと58センチです。同じ数字が出てきたのに、どこから測ったのかは、やはり書かれていません。
アプリの数字は、別の場所を測っていました
アプリの数字は、範囲の始まる位置ではありませんでした。25センチ四方の中央までの距離でした。
中央までの数字なら、縁までを出すには12.5センチ引くことになります。
| アプリ(中央まで) | 縁まで | 自分の実測(カメラ真下から縁まで) | 差 | |
|---|---|---|---|---|
| 手前方向 | 52cm | 39.5cm | 35cm | 4.5cm |
| 横方向 | 20cm | 7.5cm | 5cm | 2.5cm |
最初は15センチと17センチ離れて見えていました。読み方を直すと、4.5センチと2.5センチになります。
そしてこの幅は、さきほどの三つの基準の中に収まります。奥行きなら、筐体の外側が2センチ、三脚の前脚の外側が5センチ。4.5センチはそのあいだです。横なら、カメラの真下が0で、三脚の前脚の外側が8センチ。2.5センチはそのあいだです。
食い違っていたのではありませんでした。片方は縁までを書き、もう片方は中央までを書いていた。そのうえで、起点も少し違う。
図だけでは、どこを基準にしているのかが読み取れませんでした。
起点は、一つに決めないことにします
自分が見つけられる点から測ってください、というのが結論です。
三つ並べたのは、そのためです。カメラの真下は測りにくい。筐体の外側なら定規が当たります。三脚の脚なら床の上で見えます。どれを使っても、同じ場所に行き着きます。
数字を一つだけ書いて基準を書かないと、こういう表は作れません。資料の数字が食い違って見える理由も、たぶんここにあります。
なお、この記事の数字は自分の個体で測ったものです。考え方は使えますが、数字はご自分で確かめてください。
向きの言葉は、基準で反転します
この記事では「前」「後ろ」「左」「右」をなるべく使っていません。反転するからです。
板の中央より左、という言い方と、範囲の前方、という言い方は、同じ場所を指すことがあります。図を上から見ているか、打席から見ているかの違いです。
Omniの置き場所も同じです。打者から見れば正面にあります。打席の後ろに立つ人から見れば、打者の側面にあります。同じ機械の、同じ位置です。
数字だけを書いて基準を書かないと、読む側で軸が増えます。丁寧に読む人ほど、そうなります。
ここまで厳密でなくていい、ということだと思います
ここまでやっておいて言うことではありませんが、実用上は、だいたいこの辺というイメージで球を置けば反応します。
そこまで厳密に置いてほしいのなら、有効範囲のガイドが最初から付いてくるはずです。付いてこないということは、そこまで厳密でなくていい、ということなのだと思います。
ただ、自分は作りました。作ったら、別のことが分かりました。

反応することと、クラブが測れることは、別です
Omniは球のデータのほかに、クラブの数字も出します。クラブの数字は、クラブに貼ったシールを読み取って出しています。球のデータとは仕組みが違います。シールを貼っていないとクラブの数字が一つも出ないことは、Square Golf Omni を買ったら最初にやることで書きました。
球は、止まっているものを一点で見つければ済みます。クラブは、当たるまでの動きを追う必要があります。点と、軌跡の違いです。
だとすると、クラブが測れる範囲は、球が反応する範囲より狭いはずです。同じ25センチ四方の中に、二つの範囲があることになります。
これは確かめていません。予想です。
マニュアルには、有効範囲の後ろのほうに球を置くとクラブの映像が取得できないことがある、前のほうに置くように、と書いてあります。
ここでまた、基準の問題が出ます。範囲の位置を書いている「前方35センチ」の前方と、球の置き場所を書いている「レディゾーンの前方」の前方が、同じ向きなのかどうか。同じマニュアルの中の、同じ語です。
反応が鈍い角がカメラに近い辺にあったので、後ろのほう、はカメラに近い側だと読めば、二つは揃います。ただ、それは自分がそう読んだというだけです。
次にやること
この四隅は、一度50球で試していました。1か所につき10球です。比べるには165球必要でしたに書きました。
クラブの数字が取れるかどうかは、それで差が出ています。カメラから見ていちばん斜めになる角だけ、10球とも取れませんでした。この記事で反応が鈍かった角と、同じ場所です。
ここで測ったのは平面の広さだけで、高さの方向は測っていません。そのあと、10センチと8センチ高いライで20球ずつ打ちました。クラブの数字は、どちらも取れました。上りの打ち出し角は、傾斜角ぶんそのまま動きましたに書いています。
残っているのは、キャリーのほうです。置き位置でキャリーが変わるのかは、10球では分かりませんでした。自分のばらつきに埋もれます。5か所で165球必要だと計算しています。まだ打っていません。
球の位置を動かすと、体との位置関係も変わります。それでは位置の効果とスタンスの効果が混ざるので、スタンスの補助具とアライメントスティックを一緒に動かして、球と体の関係は固定します。移動する量と向きを揃えるために、同じ25センチ四方の板をもう1枚使う予定です。
予想を先に書いておきます。キャリーの差は、出ないと思っています。
外れたら、外れたと書きます。
この記事で使った測定器
この測定器は、他の記事にも出てきます。
- Square Golf Omni を6畳に置いた初日 … 置いた初日の記録。マニュアルの数字を引いています
- Square Golf Omni を買ったら最初にやること … 置き場所と、クラブに貼るシールの話
- 測定器を置く場所と打席に段差があったので、古いパターマットを重ねました … 設置面の高さを合わせた話
- Square Golf Omni にはケースが付いてこないので、作りました … 持ち運びの話
- 自宅6畳でゴルフ練習はどこまでできるか … 部屋そのものの話
Omni という測定器そのものの話は、Square Golf Omni を6週間使って分かった、測っているもの・計算しているものにまとめました。

